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ロードバイクの傷を補修してみた
新車なのに悲しすぎる
ロードバイク復活
前略、元々ロードバイクは好きだった。
10年以上前、新卒の頃に初任給を貯金して Trek の Domane を買ったのだが、わずか1年ちょっとで盗難に遭ってしまった。あまりに悲しすぎたのと、すぐに買い替えられるほどの貯金は無かったので自然と引退してしまったのだ...
ちなみに盗難は駅前の有料駐輪場に1時間ほど置いていた際の出来事だった。鍵はつけていたが通称「地球ロック」が困難な場所だった。駅前で人通りも多く監視カメラの真横だったので「まあ大丈夫だろう」という油断を狙われた。急いで警察に届け出たが全く無駄である。思い出すだけで悲しくなってくる。
時は過ぎ2024年。運動不足すぎて太ってしまった私は、今こそロードバイク復活すべきでは?と思い至り、なんとなくロードバイクを探し始めた。
するとたまたま自宅の近所にトレックの直営店があるではないか。これは行くしか無い。
一目惚れ!
久々のロードバイク専門店はテンションが高まった。なにより十数年ぶりだったので技術の進化に驚いた。こんなに軽量だったっけ。空力も研究されまくってる。変速機は電動だしワイヤレスになってるwww
それ以上に金額にも驚いた。恐らく円安の影響だろうが、105系の完成車で50万円超、アルテグラ系の完成車で100万円超ってマジですか。そんなに高かったっけ...
しかし入店して最初に目に入った展示車に一目惚れしてしまった。やばいカッコいい・・・!!!
買っちゃった
この Trek Madone SLR 7 Gen 7 の定価は約140万円なのだが、セール中で110万円ほどになっていた。もうすぐ新型の Madone 8 が発表されるのだろう(案の定後日発表された)。店員によると「新車だが展示車として数回公道も走った」とのことだったが、特に気にしなかった。
たまたまサイズもピッタリで、カラーも好みで、私には豚に真珠なぐらい十分なコンポーネントで組まれた完成車である。流石にセール中とはいえ高価なので一瞬悩んだが、結局購入した。こういうのは直感と一目惚れが大事だと思っている。
めっちゃ傷ついてる・・・
無事購入を済ませウッキウキで自宅に戻り、ニヤけながら新車を眺めていると、洒落にならないほど大きな傷がフレームに付いていた。どうして購入前に気が付かなかったのよ私。軽微なかすり傷とかではなく、がっつり深い傷がえぐられていた。
急いでトレック直営店に連絡しようと思ったが、既に営業時間後だったので断念。
傷については一切報告を受けていなかったが、既に購入済みで持ち帰ってきているので元々ついていた傷であると証明するのは難しい。しかし仮に靴などが当たったとしても、その程度で付くようなレベルの傷ではないのでクレームを言う権利は十分あると思うが、そもそも文句を言うのは苦手なのだわ...
傷の位置と痕跡から推察するに、試乗車として誰かに貸し出した際、サイズの合わないケイデンスセンサーでも取り付けて引っ掻いたのではないかと考えられる。このサイズの傷を店員が見過ごしていたとは思えないので理解に苦しむ。しかも110万円の自転車ですよ???
修復してみる
塗装は爪が引っかかるぐらい深い傷がついてしまっているが、カーボンフレームに届くほどのダメージでは恐らくなさそう。
しかし傷がとても目立っており、毎度見るたびに悲しい気持ちになるので、できる範囲で隠せるように補修を試みてみた。
タッチアップペイント
なんと素晴らしいことに Amazon で塗装色と同じ色の塗料が売っていた。
HYOGO PAINT タッチアップペイント TREK Red Carbon Smoke
ニッチな需要に応える塗料会社に感謝しつつ、まずはこの塗料を塗ってみる。
わずかに塗装色より濃い気もするが、白く目立っていた傷は隠すことが出来た。
塗装傷除去キット
塗料だけではまだ目立ってしまうので塗装傷除去キットというのを追加で試してみた。
傷の周辺の塗装を移動させて埋めるという仕組みらしく、浅い傷ならタッチアップペイント不要で補修できるっぽい。今回は両方を併用して補修してみる。
この白い補修液でしっかり擦ると、先程塗った塗料とキズがいい感じに馴染んできた。
マシにはなった
「塗料を塗る→補修液で擦る」を数回繰り返したところ、色については遠目でわからない程度には目立たなくなった。傷が深いので、削れた部分は反射でどうしても目立ってしまうが、恐らくこれが限界だろう。悲しいけど頑張った。
テープでごまかす
数千円の費用と数時間の労力を費やしたものの、傷が気にならないレベルまで修復することは素人には難しかった。まじなんとかならないかな・・・
結局、某ゲームに登場するテープを貼り付けてお茶を濁すしかなかった。本当に悲しい。
フラジャイル
「サム、壊れたものは直すことができるのよ」
サム
「いや、自転車は壊れたままだ」
追記:業者に依頼してみた
一応 Trek に問い合わせてみたところ、実際試乗車として貸し出した際に付けられた傷の可能性があるとしつつも、結局修理するなら全額自費という話になってしまった。正直不満が爆発しそうだったが、毎日傷を見て悲しみ続けるぐらいなら早急に修理したほうがマシと思い、すぐに塗装業者に送ることにした。
ちなみに修理を依頼したのは先程のタッチアップペイントを販売していた、兵庫県宝塚市の兵庫ペイントである。
約1ヶ月弱で自転車が戻ってきたが、傷が完全に消失していた。専門業者すげーーー!!!
なお修理代は諸費用込みで6万円掛かった。普通の自転車が数台買えそうな金額。
正直今でも全く納得はしていないし、購入前から付いていた傷なのに自費で何万円も払うのは意味がわからない。これを読んだ方には Trek で展示車を買うことは強くおすすめしない。(文句だけ書くと後味が悪いので一応書くと傷以外に不満は全く無い。Trek が好きだからこそ悲しいのだ)
懐にも大ダメージだし、心理的な傷もなかなか消えないが、ともかく物理的な傷は消えた。
ロードバイクはいいぞ
何であれロードバイクは楽しい(まとめ)。
一緒に走ってくれるロードバイク友達がいるのは有り難い限り。
夏は暑すぎてとても乗れなかったので、秋になったら沢山乗りたいですわ!
ではまた。